ー型枠工事の安全基準を押さえて事故を防ぐ現場づくりー

型枠工事で「安全基準」が重要な理由
型枠工事は、組立・解体・打設立会いなど動きの多い工程が続き、足元の不安定さや高所作業、資材の落下といった危険が重なりやすい仕事です。慣れている現場ほど「いつものやり方」で進みがちですが、事故は油断した瞬間に起きます。安全基準は、作業者を縛るためではなく、現場を止めないためのルールです。ひとつ事故が起きれば、けがだけでなく工程遅延、是正対応、信用低下まで連鎖します。だからこそ、初心者でも迷わない共通ルールとして、安全基準を見える形にしておくことが大切です。
よくある事故パターンを先に知っておく
型枠工事で多いのは、墜落・転落、資材の落下、挟まれ・巻き込まれ、つまずき転倒です。たとえば解体時に無理な姿勢でバールを使い転倒したり、吊り荷の下に入ってしまったり、足場の開口部に気づかず踏み外すケースがあります。事故の背景には、整理整頓不足、声掛け不足、作業床の欠落、点検の省略が重なっています。まずは「起きがちな事故」を共有し、危険の予兆に気づける状態を作りましょう。
安全基準は「決める」より「守れる形」にする
ルールがあっても、現場で実行できなければ意味がありません。守れる安全基準にするコツは、誰が、いつ、何を確認するかを具体化することです。点検担当、合図の担当、立入禁止の管理者など役割を決め、チェック項目は短く、毎日回せる量にします。写真付きの掲示や、朝礼での復唱など、現場の習慣に落とし込むと定着しやすくなります。
作業前に押さえる基本ルールと保護具
安全基準の土台は、準備と身だしなみです。型枠は重量物が多く、手元作業と移動が頻繁なので、装備が不十分だと小さなヒヤリが積み重なります。作業前の確認を「毎日同じ手順」で行うと、抜け漏れが減って作業もスムーズになります。
必須の保護具と使い方のポイント
基本となるのは、ヘルメット、安全靴、手袋、保護メガネです。高所や開口部付近ではフルハーネス型墜落制止用器具を着用し、ランヤードは適切な位置に確実に掛けます。手袋は滑り止めが効くものを選び、濡れた合板や鋼材でも握力が落ちにくい状態にします。冬場は厚手で作業性が下がりやすいので、工具操作ができる範囲で調整します。装備は「持っている」だけでは不十分で、正しく使えているかを相互確認するのが安全基準の考え方です。
KYと作業手順の共有を短く確実に
作業前には、危険予知の確認と、その日の作業範囲・手順・合図を共有します。長い説明は聞き流されやすいので、要点を絞るのがコツです。
・今日の危険ポイント(開口部、吊り作業、解体順)
・立入禁止エリアと通行ルール
・合図の担当と連絡方法
・中止判断の基準(強風、足場不良、視界不良)
この四つを毎日確認するだけでも、事故率は下げられます。
組立・解体で守るべき安全基準の要点
型枠工事の危険が集中するのは、組立と解体です。重い資材を持ち上げ、固定し、外す工程では、落下や崩壊のリスクが常にあります。安全基準の基本は「順番を守る」「不安定な状態で放置しない」「無理に動かさない」の三つです。
作業床・開口部・足場の管理を徹底する
開口部は必ず養生し、落下防止の手すりや覆いを設置します。作業床は幅や強度を確保し、飛び板や隙間をそのままにしないことが重要です。足場や通路に資材を仮置きすると、つまずきや避難遅れにつながります。基本は「置き場を決める」「通路を空ける」「端部に寄せない」。現場が忙しいほど、この基本が崩れやすいので、整理整頓を安全基準の一部として扱いましょう。
解体は「外す順番」と「落とさない仕組み」が命
解体時は、無理に引っ張る、叩く、てこの力で外す場面が増えます。そのときに部材が急に外れて飛ぶ、足を取られる、下に落ちる事故が起きます。解体順を決め、固定が残っているのに一気に外さないことが大切です。吊り具やロープで落下を防ぐ、下に人を入れない、合図を統一するなど「落とさない仕組み」を先に作ってから手を動かします。焦って進めるより、止める判断ができる現場のほうが結果的に早く終わります。
打設前後の点検と立入管理で事故を止める
コンクリート打設は、型枠に大きな側圧がかかるタイミングです。金物の締め忘れや支保工の弱さがあると、変形や倒壊につながる恐れがあります。打設前後の点検を基準化し、立入管理を徹底することが重要です。
打設前点検のチェック項目を固定する
打設前は、担当者を決めて同じ項目を確認します。
・フォームタイ、セパ、金物の締結状況
・支保工の設置状態、沈みや緩みの有無
・コーナー部や段差部の補強
・作業床、手すり、開口部養生の完了
・型枠内の清掃、資材の置き忘れ
チェックは「見た」で終わらせず、締め直しや是正をその場で完了させます。写真で残すと、共有もしやすくなります。
打設中は監視役を置き、異常時は即停止
打設中は作業者が分散し、異常の発見が遅れがちです。監視役を置き、膨らみ、きしみ、金物の緩み、支保工の沈みを見ます。少しでも違和感があれば止めて確認することが安全基準の核心です。立入禁止エリアを明確にし、吊り作業やポンプ車周辺では誘導員を配置します。安全は「注意する」より「入れない・触れない」仕組みで守るほうが確実です。
安全基準を現場に定着させる運用のコツ
どれだけ良い基準を作っても、守られなければ事故は減りません。定着のポイントは、教育・記録・改善の三本柱です。毎日少しずつ回す仕組みを作ると、現場の安全レベルが上がり、品質と工程も安定します。
新人教育と合図の統一でミスを減らす
初心者は危険の見え方が違い、ベテランの暗黙知が伝わりません。最初に教えるべきは、工具の使い方より「立ってはいけない場所」「入ってはいけない範囲」「声を掛けるタイミング」です。合図は現場で統一し、吊り作業では指差し確認を徹底します。短いマニュアルを作り、朝礼で一項目だけ復唱する運用にすると、負担を増やさず継続できます。
ヒヤリハットを集めて基準を更新する
事故の一歩手前であるヒヤリハットを記録し、週に一度でも共有すると、安全基準が現場に合っていきます。報告しやすくするために、責めない文化を作ることも大切です。「どこが危なかったか」「次はどう防ぐか」を短くまとめ、掲示やチャットで共有します。改善は大きく変えるより、チェック項目を一つ追加する、置き場を変える、表示を増やすなど小さく回すほうが続きます。安全基準は完成品ではなく、現場で育てるものです。
まとめ
型枠工事の安全基準は、墜落や落下、挟まれなどの重大事故を防ぎ、工程と品質を守るための共通ルールです。重要なのは、保護具の正しい着用、作業前の短い共有、組立・解体の順番厳守、開口部や作業床の管理、打設前後の点検と立入管理です。さらに、役割分担とチェックリストで「守れる形」にし、新人教育と合図の統一、ヒヤリハット共有で基準を更新していくと、現場の安全は継続的に高まります。今日からできる小さなルールを積み重ね、事故ゼロに近づく現場づくりを進めましょう。
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