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ー型枠工事のせき板とは?特徴・種類・役割をわかりやすく紹介!ー

型枠工事ではいくつか作業に欠かせない材料が存在し、その一つが「せき板」です。型枠業界に興味がある方のなかには、下記のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

 

・せき板って何?ほかの部材と何が違うの?

・どうやって建設現場で使うの?

 

そこで本記事では、型枠工事のプロである「有限会社有働建設工業」が、せき板の特徴や種類、役割などの基本を紹介します。型枠工事について理解を深めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

そもそも型枠工事とは

型枠工事とは、コンクリートの構造物を建築するために、型枠を作ったり組み立てたりする工事のことです。一般住宅の基礎や鉄橋の柱、花壇など、身近な工事で見られます。家や公共施設の土台を作ることから、建築工事に欠かせない工事といえます。

 

型枠工事については「ー土木の「型枠工事」とは?作業内容や型枠職人の目指し方を解説!ー」で詳しく解説していますので、参考にしてください。

 

せき板とは

「せき板」とは、型枠を構成する板状の部材のことです。コンクリートを流し込む用のものとしては、木材が使われることが一般的です。木材には「合板」を加工したものを一般的に使用し、日本農林規格(JAS)に適合したものしか使用できません。

 

ここで、コンクリート型枠工事に使える合板の規格を簡単にチェックしておきましょう。

 

・板面の品質:剥がれや亀裂、傷などがほとんど見られない

・辺の曲がり具合:矢高が30ミリ以下、もしくは手で押して水平面に接触する

・構成する単板:厚さ1.0ミリ以上5.5ミリ以下

参照:合板の日本農林規格|農林水産省

 

せき板は表面の仕上がり状態や板自体の損傷度合いによって、A~Cの3種類に分けられます。

 

ちなみによく混同される「型枠」とはせき板のほかに、型枠を支える「支保工」や型枠の変形を防ぐ「セパレーター」など、さまざまな部品や部材から構成されるものです。

 

せき板の種類

基礎工事で使用されるせき板の材料は木材が一般的ですが、金属製やアクリル製、コンクリート製などもあります。木材が広く使われる理由は、加工のしやすさや材料費を安く抑えられるからです。

 

また、金属製のものは耐久性が必要な大規模な鉄筋コンクリート造の建設工事、アクリル製のものは暗い場所の建設現場で活用されます。

 

現場のニーズに合わせて適切な材質のものを使い分けることで、作業効率アップや安全性向上に貢献します。

 

型枠工事におけるせき板の役割とは

型枠工事におけるせき板の大きな役割は、中に流し込まれたコンクリートが十分に乾燥するまで形状や寸法を保持することです。そのためコンクリートの側圧によって簡単に壊れてしまわないように、鉄パイプなどで頑丈に固定する必要があります。

 

加えて、コンクリート表面の滑らかさを決めるのも役割の一つです。表面の質(=ザラザラ具合)によって、コンクリートの仕上がりが左右されます。

 

これを利用して、あえて板表面に凹凸を装飾することで、コンクリート表面にデザインをつけることもあります。

 

せき板の在置期間(解体基準)

せき板の解体基準は厚生労働省が定めています。板の解体は、「コンクリートの圧縮強度、もしくは平均気温に対する工事日数」の条件を満たす必要があります。簡単にそれぞれの条件をまとめると、下記のとおりです。

 

【圧縮強度】

5N/mm2以上

 

【工事日数】

・存置期間中の平均気温が15℃以上:3日以上

・存置期間中の平均気温が5℃以上~15℃未満:5日以上

・存置期間中の平均気温が5℃未満:8日以上

※参照:○建築基準法施行令第七十六条第二項の規定に基づく現場打コンクリートの型 わく及び支柱の取りはずしに関する基準|厚生労働省  

 

上記は普通ポルトランドセメントなど普通コンクリートと呼ばれるジャンルの基準で、かつ板を使用する建築物の部分が基礎・はり・柱・壁のものです。使用するコンクリートの種類や、建築する部分によって、期間が細かく異なります。詳しくは厚生労働省の参照ページをご覧ください。

 

せき板は型枠工事でどう使われる?

型枠工事で使用されるシーンは、主に「型枠パネルの加工作業と組み立て作業」のときです。工事現場では、せき板を鉄パイプで固定し、コンクリートを打ち込んで構造物を形成します。そしてコンクリートが固まったあとは解体し、別現場で使用される場合もあります。

 

せき板を取り扱う時の注意点

コンクリートの仕上がりを左右することから、型枠工事においてせき板を取り扱う際は細心の注意が必要です。取り扱う際に特に注意が必要な事項は、下記の5つです。

 

・熱伝導率が小さいタイプを使用して型枠を作成する

・打設前に付着物が見られる場合には取り除く

・コンクリートの打ち込み中断が発生しないように、精巧に型枠を組み立てる

・板に氷雪が付着している場合には、お湯や蒸気をかけて溶かす

・取り外す際には、コンクリートの温度を急激に低下させないようにする

・別現場で使用したものを再利用する際は、劣化していないことを確認する

 

まず、コンクリート打設の中断を回避するうえでは、熱や水分がコンクリートに伝わらないように板の選定や組み立てを行いましょう。熱や水分が硬化前のコンクリートに残ってしまうと強度が低下し、再施工が必要になるケースも考えられます。

 

加えて、解体する際にはコンクリートが急激に冷えてしまうと性能低下につながるため、コンクリート表面との温度差を小さくするために残しておく必要があります。

 

まとめ

せき板とは、型枠工事に使われる部材のことです。具体的には、コンクリート打設用の「枠」として使われ、コンクリートが完全に固まるまで形状を保持する役割を持ちます。

 

機能性とコストの兼ね合いから「木製」のものが一般的ですが、場合によっては金属製やアクリル製のものも使用されます。いずれにしても日本農林規格が定める部材をもとに加工され、作成されます。

 

型枠大工は、型枠パネルを作成するためにせき板を加工します。そして現場へ運搬し、鉄パイプなどで固定したり組み合わせたりして、型枠を構築します。最後に、組み立てたものを一つずつ丁寧に解体して、型枠工事が一通り完了です。このように型枠大工にとって、せき板は欠かせない道具といえます。

 

なお、熊本県熊本市にある「有限会社有働建設工業」は、熊本県内の民間・公共の型枠工事を請け負う会社です。

 

当社では現在、一緒に働く型枠大工を募集しています!建設現場が未経験な方でも確実に成長できるように、先輩の職人が一から教えますので安心してください。型枠大工になれば、将来的に独立も夢ではありません。

 

「型枠大工が使う材料や材料を詳しく知りたい」といった型枠工事に関する質問はもちろん、型枠大工に関する質問もお待ちしております。

熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。


会社名:有限会社有働建設工業

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業務内容:型枠工事

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