型枠工事の重要性と型枠工事の品質管理検査のポイント
型枠工事で最も大切なことは品質管理です。
基礎は上に構造体の強度や耐震性などのクオリティに大きく関わり、
建物ができてしまえば隠れてしまいますので重要な工事です。
そのため、きちんとした管理のもと工事を行われなければなりません。
そこで、型枠工事の品質管理について解説します。
型枠工事の重要性
型枠工事は建物の品質に大きく関わる工事ですので非常に重要な工程です。
建物を支える部分に関わる工事ですので、工事の品質がその後の工事に大きく影響します。
型枠工事は一般的には垂直精度±3mm以内が許容範囲とされています。
これを超えると上に乗る建築物に歪みが発生し、
出来栄えだけでなく強度や耐震性にも悪影響が出るとされています。
そのため、職人の高い技術と間違いなのない工事計画が必要です。
型枠工事の流れ
まずは型枠工事の流れをご紹介します。
拾い出し
設計図から加工図を作成します。
加工図からどのような枠、部材が必要か拾い出していきます。
平面から立体をイメージする作業です。
図面から拾うのは型枠の寸法なので
図面そのままの寸法を拾えば良いという訳ではない点で最も難しい作業です。
型枠パネル加工
拾い出しで作った加工図をもとに実際にパネルを型枠の寸法通りに加工します。
基本定尺のパネルを使い、残った寸法を加工したパネルで補助パネルとします。
また、既成のパネルではできない柱や構造体の型枠の加工も行います。
加工したパネルは現場に搬送されます。
墨出し・敷き桟
墨出しはコンクリートの上に型枠を立ていくための下書きです。
実際に型枠を設置する位置に印をつけます。
その後隅に合わせてコンクリートに釘で桟木を打ちます。
桟木の上に壁や柱を立てるので水平を保つために計測器を使用して微調整をします。
型枠建て込み・締め付け
加工した型枠を組み立てます。
型枠がコンクリート打設したときに漏れたり歪んだりしないように締め付けを行います。
締め固めが悪いとコンクリートの打設圧力で型枠が破裂して漏れてしまいます。
型枠を図面通りに立てていたとしても
コンクリートの圧力を理解して締固め作業を行っていないと意味がありません。
締め付け作業では単管パイプだけでなく
場所によってはチェーンやターンバックルで固めることもあります。
建て込み、締め付け作業は型枠の品質向上のためにも重要な工程です。
コンクリート打設
コンクリートを型枠に流し込みます。
コンクリート打設は専門の業者がポンプ車を使って行います。
コンクリート打設時は型枠に大きな圧力がかかるため、
型枠大工も立ち会って型枠がきちんとまっすぐに立っているか確認しながら作業を行います。
型枠解体
コンクリートの強度が出たところで型枠を解体します。
通常は型枠を建てた順序と逆に解体していきますが、
安全を考慮しつつ日数を分け、順を追って作業をします。
型枠のパネルは別の工事に転用することもあるので転用する板は型枠を傷めないように取り外します。
型枠解体が全て完了したら型枠工事は完了となります。
次の工事に移りますので、点検後、次の業者へと引き渡します。
コンクリート構造物の品質検査の基本的な考え方
コンクリート建造物の品質向上、耐久性向上を図るためには工事が適切に実施されている必要があります。
コンクリート施工の品質を確保するためには工事の状況を監督し、
適切で能率的な施工が行われているかどうか検査をする必要があります。
検査の担当者は品質向上・耐久性向上対策の目的、期待している効果を理解し、
検査の目的や内容を明確にしなければなりません。
客観的な判定が可能な方法で検査し、
検査方法や判定基準はJISや土木学会基準等で定められた方法を標準とします。
また検査にあたる担当者はある程度の現場経験も必要です。
また検査結果を確実に記録し、不合格だった場合の措置についても記録する必要があります。
型枠支保工及び構造物検査のポイント
型枠支保工及び構造物検査は以下のようなポイントを押さえて実施します。
型枠工・支保工の検査
型枠・支保工はコンクリートの打ち込み前と打ち込み中に作用する最も大きな荷重に対して
十分な強度と安全性を有していなければなりません。
そのため、型枠・支保工が十分な強度、安全性、施工精度を有しているかどうかを検査します。
また、型枠と鉄筋間のかぶり厚について検査を行い確認を行います。
構造物の検査
出来高と表面状態の検査に関しては、すべての構造物で行うことが基本です。
かぶり厚の検査はかぶり圧に余裕の少ない部材に対して実施します。
検査結果への対応
もし検査に不合格となった場合、原因を究明し、
性能を確保するために適切な補修や補強の措置を実施しなければなりません。
不合格になった項目によってすぐに再施工できる場合と
詳細調査を行って補修等の要否を判定しなければならない場合があります。
検査の結果合格と判定されない場合は
その工程に適切な維持管理を行い必要に応じた処置を行います。
工事の安全確保のために注意すること
型枠工事の構造物の品質以外に安全面でも注意をしなければなりません。
具体的には以下の点に注意して作業を行います。
・材料を搬入する際には通行人や近隣住民など第三者災害が起こらないように周囲の安全を意識して行う
・足場・脚立使用の際は墜転落が起こらないように注意を払う
・工具は適正な使用を心掛ける
・部材は適正に管理し、安全を意識した配置をする
型枠工事
関わる業者全てが協力して型枠工事の品質管理を行うことが大切
型枠工事の品質管理についてご紹介しました。
型枠工事の品質管理では法的基準をただ守ればいいわけではありません。
また、その工程は他の業者の担当だからと言って協力業者に丸投げという現場管理ではいけません。
型枠に関わるすべての業者が一緒に品質の高い施工をするという共通認識を持ち、
同じ目的で施工に取り組むことで品質管理が維持できます。
検査段階においても所定の品質、耐久性を確保しているか、
適正な施工が行われているか検査する必要があり、
スタッフ全員が検査の目的を理解していることが大切です。
管理者は目的を明確にして監督を行い、
現場だけでなく事務方のスタッフとも情報を共有しておく必要があります。
時には電話やfaxを活用して逐一報告・相談しながら業務を進めることも大切です。
熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。
会社名:有限会社有働建設工業
住所:〒861-8002 熊本県熊本市北区弓削3-21-10
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業務内容:型枠工事