型枠工事はなぜ重要?その理由や活躍している場所を解説!
建物を建てたり、土木工事をしたりといった建設工事は重要な作業の集合体です。
もちろん、型枠工事も重要な工事の一つです。
しかし、その重要性に対して完成後外観からは、型枠の部品がコンクリートの打設やその後の型枠解体によって100%見えなくなる仮設物であることから、一般の方の中では認知度が低いのが現実といえます。
そこで今回は、型枠工事の施工について、その重要性を解説していきます。
型枠工事の重要性とは?
型枠工事は、鉄筋コンクリートの建物を建てる際に鉄骨や鉄筋に対して囲い(型枠)を組み、そこにコンクリートを流し込んで(打設して)コンクリートを成形する仕事です。
そのような型枠工事の重要性として次の2点が挙げられます。
1・コンクリートの強度を高める
2・美観を保つ
まず、型枠工事はコンクリートの強度を高める意味で重要です。
コンクリートの建物は鉄筋や鉄骨といった構造体を作っていきます。
そして、そこにコンクリートを打設して建物が完成する流れで建設されます。
この流れの中で、コンクリートの打設時に型枠工事をすることによって、鉄筋や鉄骨に対してコンクリートの圧力がひとしくかかるようになります。
さらに厚みも型枠でコントロールできることで、コンクリートの建物を作ることができるのです。
均質な形にして建物や構造物の強度を保つ意味でも重要な工事といえます。
型枠工事は、いきなり現場に行って工事をするのではなく、事前に建物や構造物の設計図を入手し、それをもとに型枠専用の図面を作成していきます。
そのため、建物に合わせて綿密に図面が作られていることでコンクリートの形に歪みが出てしまったり、はみ出してしまったりといったことはありません。
さらに、図面の作り方によっては、より美しい見た目の建物や構造物を作ることもできます。
このように型枠工事はコンクリートの建物や構造物に強度を与え、美観にも影響を及ぼすという意味で重要な工事といえるでしょう。
型枠工事が活躍している場面は?
型枠工事は重要な工事ですが、特に鉄筋コンクリート造の建物や構造物を作る際に活躍しています。
実際鉄筋コンクリート造の構造物は鉄筋部分が骨なのに対し、コンクリート部分は肉に例えられます。
骨の部分を支える力を十分に発揮する意味で、適切に肉をつける必要があり、肉の形を整えるための作業が型枠工事になるのです。
このように鉄筋コンクリート造の建物を建てるため、外見の部分で活躍していることが多いものの、実は内装面でも型枠工事は重要な役割をはたしています。
それは壁面や階段部分です。
壁面は、壁紙や塗装をすれば隠れてしまうイメージですが、建物によっては塗装や壁紙を付けずに打ちっぱなしの壁面にするケースがあり、ここで型枠工事が活躍するのです。
美しい木目の型枠を使って木目の壁面にしたり、模様や溝の形に型枠を作って、壁面に躍動感を持たせることもあります。
まさに内装を彩るアーティストのような活躍を見せるという意味で型枠工事は活躍しているのです。
また階段部分も型枠工事が活躍します。
あらかじめ鉄骨や鉄筋で階段の作りが決定されていますが、その構造に対して均質なコンクリートを流し込むには型枠工事が不可欠です。
型枠工事の作業によって、きれいで機能的な階段を作り上げるためには階段部分の型枠工事が必要といえるでしょう。
型枠工事がないとどうなる?
型枠工事がないと鉄筋コンクリート造の建物はできません。
そもそも型枠がなければ正確にコンクリートを流し込むことはできませんから、そういった意味でないとコンクリートが四方八方に広がり工事ができないでしょう。
鉄筋コンクリート造の建物は、躯体工事の40~45%を占めています。
つまり、型枠工事がないと工事が成立しないくらい大きなウェイトを占めているのです。
合理化を進めて型枠工事をなくしたとしたら、全体工事に与える影響は大変なものとなるでしょう。
現在90%近くが合板を加工した合板型枠工法と呼ばれるものが採用されており、この作業には膨大な労力が要求されます。
実際型枠資材の加工や現場での組み立て、解体による型枠工事は、作業時間も長く、工程数も多い作業です。
これだけの労力をゼロにすることは実質不可能といえます。
このように型枠工事がない鉄筋コンクリート造の工事は考えられないといえるでしょう。
ただ、現在はより効率化を求めて型枠の部材に新素材が導入されたり、軽量な躯体型枠の導入も進められ、徐々に変化している分野でもあります。
これによって作業員の負担軽減や工事期間の短縮といったメリットが得られています。
必要不可欠な工事として今後も残る型枠工事ですが、よりスピーディで安全に効率よく工事を進められるように進化していることも注目です。
・型枠工事の職人も重要!十分な実績が求められ一人前になるまでの時間が長い
型枠工事を担当するのは型枠大工です。
完全な職人の世界であり、一人前になるには10年かかるともいわれています。
その理由が求められる精密さです。
実際型枠工事に許される誤差はプラスマイナス3mmといわれており、この範囲を逸脱してしまうと建物に影響を与えてしまいます。
このような正確さを求めるのであれば、機械化すれば良いという考えもありますが、機械化をしてしまうと自由な建物や構造物設計ができません。
仮に自由な建物や構造物に対して機械化しても熟練した実績ある型枠職人に比べるとクオリティは低下します。
凹凸や曲面をもった建築物を始め打ちっぱなしのコンクリート仕上げや石張り、タイル仕上げといった表面を再現することができるのは、ひとえに職人の技術によるものです。
このように聞くと、敷居の高い世界に感じられますが、実際は初心者からでもスタートできる仕事です。
ベテランの型枠大工も10数年前は、まったくの素人だったというケースがほとんどです。
型枠の会社であれば、サポート体制もしっかりしているので、コツコツ学んでいたら型枠工事のスペシャリストになっていたということも決して夢ではありません。
まとめ
型枠工事は、鉄筋コンクリート造の建物や構造物の工事になくてはならない工事です。
しかも年々技術力が高まり、変化を感じる世界でもあります。
直接形には残りませんが、手掛けた仕事によってコンクリートの構造は残るので、やりがいのある仕事でもあるのです。
もし、興味がある方は型枠会社の採用面接を受けてみることをおすすめします。
熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。
会社名:有限会社有働建設工業
住所:〒861-8002 熊本県熊本市北区弓削3-21-10
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業務内容:型枠工事