ー型枠工事は高い精度が求められる!各工程の品質管理も解説ー
型枠工事で最も重要なポイントは品質管理です。
コンクリートを正確に打設するには精度の高い型枠工事の施工が求められ、施工内容によって建物や構造物全体の機能や外観に影響を与えるからです。
そのため、常に高い品質管理のもとで工事を施工しなければなりません。
今回は、型枠工事における精度を左右する品質管理について解説します。
型枠工事で求められる精度とは?
型枠工事では高い精度が求められます。
その制度についてここでは解説しましょう。
許容範囲は±3mm
型枠工事で許容される誤差はプラスマイナス3ミリです。
これはどんな現場でも、どんな型枠工事会社でも共通した認識であり、中にはそれ以上に厳しい基準を設けている型枠大工や会社も多くあります。
型枠大工では最低でもこの誤差の範囲で施工をする必要があり、常に精度との戦いを求められているのです。
誤差が出た場合のリスク
型枠工事がここまで精度にこだわるのは、誤差によって深刻な影響を与えてしまうからです。
型枠工事は、先ほど紹介した誤差を超えて施工すると上の構造物や建築物に歪みが発生します。
例え土台が5ミリの誤差だったとしても建築物の上層部は深刻な歪みが生じてしまうのです。
さらにこの歪みによって躯体の強度の低下が発生するといったこともあります。
このように型枠工事は、型枠大工の高い技術と正確な工事計画が求められる工事と言えます。
型枠工事の精度を左右するもの
型枠工事は現場でいくら頑張っても、あるいは設計段階でいくら頑張っても、どちらかが作業を怠ると精度に狂いが生じます。
このように精度を狂わせてしまう要因として次の物が挙げられます。
・施工時の計測
・設計工程
・施工会社のスキル
・品質管理
施工時の計測
型枠工事の精度で最もイメージされるのが、現場での作業です。
施工時に計測を行って正確な位置を確定する必要があります。
かつては、超絶技巧によって型枠大工が正確な墨出しをしていましたが、現在はそれに加えてレーザーレベルやデジタル水平器が測定の手段として用いられています。
レーザーレベルとはレーザーを照射して水平な線を出す機器です。
レーザーポインターのような装置を内蔵したもので、一直線に進むレーザーによって正確な施工が可能です。
次にデジタル水平器を使用します。
これは正確な傾きを計測することで数値によって傾きを表示できます。
施工する際に実際どの程度傾いているのか確認する際に活躍する道具です。
このように型枠大工の経験や技術に加えて近年は、専用機器を使用した計測が行われ、精度を出しているのです。
設計工程
型枠工事は設計段階で精度が求められます。
旧来は手書きによって設計図が作成され、それをもとに型枠用の設計図である加工図を作成していました。
現在は、より精度の高い加工図を作成するために型枠工事用のCAD(コンピューター支援設計)を使用して型枠を作成することが一般化されています。
施工会社のスキル
型枠工事は、ゼネコンでも一般建設会社ではなく、型枠工事専門の型枠工事会社など専門的なスキルを持った会社や個人が請け負います。
その中でも最前線で活躍するのが型枠大工であり、型枠大工のスキルによって加工図をもとに正確な施工ができます。
型枠大工の技術や知識が精度を左右している重要な要素であり、現場での精度は型枠大工の手にかかっているといえるでしょう。
品質管理
型枠工事は、設計段階から品質管理が求められます。
それは、コンクリート打設を行い、型枠パネルを外すタイミングまでついて回るのです。
これは作業内容や部材の品質だけでなく、各種検査によって実現できる物です。
次の項目では、精度を左右する大きな要素でもある品質管理の検査について解説しましょう。
型枠工事の精度を左右する品質管理の検査
型枠工事の精度を左右する品質管理は、作業だけでなくこまめな検査と修正によってなされています。
ここでは、次のような検査について解説しましょう。
・型枠工や支保工の検査
・構造物の検査
・検査結果の通知と対応
型枠工や支保工の検査
型枠やそれを支える支保工はコンクリート打設の荷重に対しても十分な強度を保持している必要があります。
ここでは、正確な型枠が施工されているかといったポイントに加えて、十分な強度や安全性の確保がされているかといった検査を行います。
この検査で精度を出していくのです。
さらに型枠と鉄筋との間にあるかぶり厚(コンクリート面から鉄筋までの最小距離)を検査するのも特徴です。
構造物の検査
構造物の検査も行います。
型枠工事で型枠を取り外した後、狙った強度や精度が出ているか詳細に検査を行います。
特にかぶり厚の検査も重ねて行い、余裕の少ない部材に対して実施されているのも注目です。
検査結果の通知と対応
一連の検査が行われ、問題箇所が発覚した場合、速やかに原因を究明しなければなりません。
そして、性能や精度を確保するために適切な補修と補強措置を実施しなければならないのです。
ただ、すぐに再施工できる場合と、調査を行って時間をかけて必要な補修を検討する場合とがあるため、対応については状況によって異なります。
ただ、多くの場合において各工程で精度を出していることがほとんどです。
そのため、品質管理の検査を行っても基準を満たさないといったことは、まずありません。
それだけ型枠工事の施工者は、日々精度を出すために戦っているといえるでしょう。
なお、品質管理による精度を出し続けるだけでなく、安全第一の施工を行っているということも特筆すべき点として挙げられます。
周囲の安全確保や高所転落の予防策、工具の適正使用、そして部材の適正管理や配置を行うといったことも安全対策と精度を高める品質管理とに直結しているのです。
まとめ
型枠工事は強度や外観にも影響を与える重要な工事です。
今回は型枠工事における精度のポイントや許容される誤差についてまとめました。
紹介した品質管理は、型枠工事の制度を左右する重要な作業です。
図面はもちろんのこと、現場で活躍する型枠大工の施工も高い精度を求められます。
このように型枠工事は精度との戦いであり、施工時は常に制度を求めて正確な施工を行っているのです。
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