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-型枠工事の安全対策はどのようなものがある?ステップごとに解説-

型枠工事では建物の仕上がりを左右するだけでなく、安全対策も現場で確保する必要があります。
実際の作業は危険な施工内容のものが多く、時に建築工事や土木工事で深刻な労働災害を引き起こすケースも少なくありません。
そこで今回は型枠工事を施工する際に注意すべきポイントや安全対策に必要なポイントについて、型枠工事の施工内容を見ながら説明していきましょう。

どのような災害に対して安全対策が行われているのか?

型枠工事では各工程で安全対策が異なります。
ここではどのような災害に対して安全対策が行われているのか、作業所(会社)、現場での組み立て工程、そして現場での解体工程の3つの工程からそれぞれ解説しましょう。

作業所(会社)での安全対策を求められる災害

作業所や会社内では、拾い出しやパネル加工が行われており、それぞれの安全対策が必要になります。

まず、拾い出しについてはパソコンで操作を行っているため、直接作業に従事している作業員が安全対策をする必要がありません。
しかし、拾い出しによって作業図や組立て図を作る際に現場の作業員が安全に作業できるような構造の型枠を設計します。
たしかに強度や設計図の建物を建てるための設計図を作成することは重要ですが、作業員が安全に作業できるという意味でも安全対策となるでしょう。

次にパネル加工の工程では、工具での負傷、パネルの荷崩れなどが主なリスクです。
作業をする現場では、のこぎり、ドリル、くぎ打ち機といった工具を使用します。
これらによって起こりうる切創や反動による手首の負傷、さらにくぎ打ち機にいたっては誤射の危険もあります。
また、現場に完成した加工済みのパネルを運ぶため、パネルを積む作業中に荷崩れをするといったリスクもゼロではありません。
これらのシーンに対して適切な工具の使用や荷崩れのリスクが内科のチェックといった安全対策が求められます。

現場での組み立て工程で安全対策を求められる災害

組み立て工程は、とにかく危険が多くあります。
墨出しや型枠の組み立て、建て込みといった工程は危険が多いのも事実です。

まず、墨出しは墨出しの工具による危険があります。
墨出しもレーザーによる作業が増えてきました。
しかし、墨糸を使った作業も盛んに行われているので、その墨糸が切れて体や目などに当たるといった事故も少なくありません。
また、くぎ打ち機やのこぎりは墨出し作業でも用いることがあるので、取り扱いに注意することが安全対策として重要です。

組み立て工程でも多くの危険があります。
足場や脚立、開口部からの転落(足場の部材やパネルにぶつかって落ちる)や墜落(踏み外して落ちる)はもちろん、パイプサポートにぶつかったり指を挟んだりといった事故も見られます。
また、倒壊する危険も多く、パイプサポートや固定が甘かった場合の倒壊なども危険です。
加えて搬入してくる部材とぶつかったり、車両に巻き込まれたりなども珍しくありません。
さらに部材につまづいての転倒など、あらゆる場所で事故が発生するのです。
安全対策としては、適正な工具使用や高所での安全対策(ハーネスの装着等)、材料を搬入する際に通行人など第三者災害のないよう周囲の安全確保を行うなど現場によって多くの工夫を求められます。

解体作業も危険が多い

型枠はコンクリートを打設し、十分固まった後に解体を行う必要もあります。
こういった場面でも危険が少なくありません。
まず、墜落や転落です。
これは、先ほどの組み立て工程でも発生しますが、解体作業の際も安全対策が求められます。
次に工具の危険性として、くぎ抜きによるものがあります。
くぎ抜きは作業内容によっては釘が飛ぶことも多く、顔や目に当たってしまうケースも見られるのです。
そのため、くぎ抜きの扱いは注意することが必要です。
また、型枠の倒壊、解体材や横架材(横に通っている部材、梁など)落下などが危険な場面といえます。
部材の管理など解体中も常に安全確保が求められます。

型枠工事の安全対策を支える専門家

型枠工事の安全対策は無資格で支えているわけではありません。
次のような専門家によってこれまで紹介してきた安全対策を支えているのです。

・建設施工管理技士
・型枠支保工の組立て等作業主任者
・型枠施工技能士

建設施工管理技士:現場の安全対策を取り仕切る

建設施工管理技士は主に現場監督として安全対策の根本を取り仕切っています。
業務としては建設工事の施工計画や工事の監理といったもので、型枠工事以外にも現場で施工されるあらゆる工事に対して関わっています。
安全対策をトータルに立案し、実行する専門家です。

型枠支保工の組立て等作業主任者:型枠大工を束ねる安全対策責任者

型枠支保工の組立て等作業主任者は型枠工事そのものの安全対策を取り仕切る現場の責任者です。
たくさんいる型枠大工を束ねて安全に作業できるような指導や監理を行っています。
型枠工事の現場では配置が義務付けられているケースも多く、現場の実務経験がないと取得できないので、主にベテランが取得して安全対策の指揮を取ります。

型枠施工技能士:現場の基礎的な安全対策を実行する

型枠施工技能士は、型枠工事の技術を証明する資格です。
施行だけでなく組立て図の作成などもできるようになっているのが特徴です。
実際の作業に携わるケースも多く、安全対策の実践者として安全な型枠工事の施工を行っています。
こちらも実務経験が必要で、等級によっては次のような実務経験が受験資格になっています。

・実務経験2年以上:2級の受験が可能
・2級取得後2年以上、または7年以上の実務経験:1級の受験が可能

このように完全な新人が資格を持っているわけではないので、新人のお手本として安全対策の実践を求められる資格でもあるのが特徴です。

まとめ

型枠工事は建物の仕上がりを左右する責任ある仕事です。
そのため、施工には精度が求められるのも事実です。
しかし、その一方で今回紹介した足場の床板からの墜落などの危険とも隣り合わせの危険な作業でもあります。
今回紹介したポイントや安全対策などを活かして現場で施工することは、精度の高い型枠工事において必要不可欠なのです。

 

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業務内容:型枠工事

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