ーコンクリート建設工事の必須工事!型枠工事の作業手順についてー
型枠工事はコンクリートを用いた建物などの建設工事を施工する際にコンクリートを流し込む型を組み立てたり、あるいは解体したりする工事です。
型枠工事は現場での施工の内容によって強度や耐震性といったものに関わってくるため、非常に重要な工事とされています。
しかし、その作業の流れや施工中どのようなことが行われているか分からないという方も少なくありません。
そこで今回は、型枠工事の作業手順を解説し、どのように型枠が組み立てられ、そして解体されるのかを紹介します。
ほかの業種の方も安全に工事をする際に知っておくときっと役立つでしょう。
作業手順を知る前に!型枠工事とはそもそも何か?
型枠工事の作業手順を解説する前にそもそも型枠工事とはどのようなものか解説しましょう。
専門の型枠大工による施工によって作業手順が進められる
型枠工事は、専門の技術や知識が要求されます。
コンクリートを流し込む際の型を組み立てるには、単に形をそれらしく組んでいくのではなく、正確な位置と形状を構築します。
さらにトン単位でかかる生コンクリートの圧力にも耐えられるような補強も正確に施工しなければなりません。
また、コンクリートを打設(流し込む作業)した後もいつ型枠解体を始めるかといったタイミングの見極めや型枠解体を安全に施工するといった解体手順も重要です。
このように全ての作業手順で高度な技術と専門的な知識が要求される型枠工事は、専門家が対応しています。
それが型枠大工です。
大工といっても家を建設する大工ではなく、型枠の施工に特化した大工を言います。
型枠工事の現場では、型枠大工が施工に従事し、正確な型枠を建設しているのです。
型枠工事で主に施工される鉄筋コンクリート(RC)構造物とは?
型枠工事では、コンクリートを用いたさまざまな建築物、構造物に対して型枠の施工を行います。
そのなかでも特に施工することの多い構造部が鉄筋コンクリート造の型枠です。
ここでは鉄筋コンクリート造とはどのような構造物なのかを解説しましょう。
鉄筋コンクリートとはRCとも言われます。
これは、「Reinforced Concrete」の頭文字を取ったもので、直訳すると強化コンクリートや補強コンクリートといった意味になります。
単にコンクリートを流し込むのではなく、内部に鉄筋と呼ばれる鉄の棒や構造物を入れ、そこにコンクリートを流し込んで補強されたコンクリートにする作業手順で進めたものです。
主に建物や構造物の柱、梁、そして床や壁に施工され、鉄筋を組み込んだのちに型枠を設置し、そこへ生コンクリートを打設します。
このような作業手順から補強コンクリートといった直訳ではなく、鉄筋コンクリートという意味が当てられています。
もし、不動産の物件などでRC造と書かれていたら、それは鉄筋コンクリート造の建物であり、型枠工事が行われた建物といえるでしょう。
型枠工事が施工される作業手順6ステップ
型枠工事の作業手順は次のような6ステップで施工されています。
・拾い出し
・型枠加工
・墨出し
・建て込み
・コンクリート打設
・型枠解体
これらについてそれぞれみていきましょう。
拾い出し:設計図から型枠工事用の図面を起こす
拾い出しは、型枠工事会社の事務所で行われる作業手順です。
元請けから受け取った設計図(施工図)をもとに、コンピューターなどを使用して柱、梁、床、そして壁といった型枠工事に必要な形状を「拾い出し」、型枠工事のための図面である加工図を作成します。
単にトレースしていくのではなく、受け取った施工図から立体をイメージしてどのように型枠を組み立てるかイメージしながら作成します。
一回で完成させるのではなく、計画、実行、評価、そして改善というPDCAサイクルを行っているのが特徴です。
型枠加工:現場で使用する型枠板を制作
拾い出しで作成した加工図を受け取ったら、事務所の作業場などで型枠板の加工を行っていきます。
ベニヤや桟木を使用して加工材を作り、現場でそのまま使用できる形状に加工する作業手順です。
型枠板を再利用したり、新しい材料を使用したりといった判断を行ったり、精密な加工を行ったりするには実績と経験、技術が要求されます。
そのため、この作業手順では型枠大工としての腕の見せ所といえるでしょう。
墨出し:現場で作業の目印をつける作業
墨出しは、他の建設作業でも行われる作業ですが、型枠工事の作業手順としても重要です。
型枠を設置するにあたって、その位置や方向を決定するためにラインや目印をつける作業を言います。
墨つぼなどを使用して型枠を立て込む位置を正確に決定し、印をつけていきますが、近年ではレーザーなどさまざまな工事をうまく利用しているケースも多く見られるようになりました。
いずれにしても、現場を熟知した経験者以外は担当出来ない作業であり、現場でも特に熟練した型枠大工が作業を担当しています。
建て込み:型枠を組み立てる作業
墨出しでつけたラインや目印をもとにして搬入した加工材やパネルを設置していく作業です。
型枠工事といえば多くの方がイメージする作業といえるでしょう。
ここでは水平器などを使って加工材やパネルの建ち具合をチェックしつつ型枠の精度を維持しながら組み立てていきます。
コンクリート打設:コンクリートの流し込み作業
コンクリートの打設は、固まっていないコンクリートである生コンクリートをミキサー車など搬入し、完成した型枠へ流し込む作業です。
この作業は、主にコンクリートを取り扱う業者が施工し、型枠大工が直接施工する作業手順ではありません。
しかし、型枠大工は打設中も建て込みを行った型枠が生コンクリートの強大な圧力に耐えているか、常にチェックを行っています。
型枠工事で最も緊張する瞬間といっても過言ではないでしょう。
型枠解体:解体のタイミングや手順が重要
コンクリート打設が完了したら、型枠をはがす解体を行います。
コンクリートの強度を見極めるのと、解体する手順が非常に重要です。
解体が完了したら型枠工事も終了します。
まとめ
今回は、型枠工事の作業手順として事務所で行われる拾い出し作業から現場での型枠大工による最終工程である型枠解体までについて解説しました。
基礎から、梁、壁に至るまでコンクリートが用いられている場所には必ず型枠工事がなかに存在します。
もし、建設関係に従事する場合は型枠工事の作業内容を知っておくことで、きっとスムーズな連携や安全な現場施工が可能となるでしょう。
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