難易度の高い型枠工事とは?図解にクローズアップして詳しく解説
鉄筋コンクリートを建設現場で正しく生かすためには、「型枠工事」が欠かせない存在です。
固くて頑丈なコンクリートは、液状の状態を固めることで必要な形へと成型します。
現場では職人が活躍しており、工事は難易度の高さも有名です。
この記事ではそんな型枠工事について図解にクローズアップしながら解説します。
型枠工事を日常生活の中で探してみよう
鉄筋コンクリートを成型していく様子は
普段の日常生活ではなかなか触れる機会のない工事です。
しかし、鉄橋や住宅の基礎工事など
私たちの生活に鉄筋コンクリートは欠かせない存在であり
日常生活にすっかり溶け込んでいます。
戦前の日本では木製の工事が基本でしたが
耐震性もあり強固に建物や基盤を守るコンクリート需要は急速に拡大し
現在はさまざまな建物やインフラを建てる際に使われるようになりました。
我が家は木造住宅だからコンクリートは使っていない、と感じても基礎部分をご覧ください。
きっと頑丈なコンクリートによって施工が行われているはずです。
学校や病院など、万が一の地震の際にも頑丈にそびえる建物も
もちろん型枠工事の存在が欠かせません。
このように日常生活にも案外と型枠工事は身近な存在です。
ぜひ身近なコンクリートに一度目を向けてみてください。
型枠工事は図解から始まる
型枠工事はコンクリートを成型する以上
工事現場でコンクリートを扱うことには違いありません。
しかし、現場で実際の作業に挑む前に
緻密な計算が行われていることはあまり知られていません。
型枠工事には基本の流れがあり、まず1番最初の作業として
実際の現場作業に入る前に「拾い出し」と呼ばれる作業を行います。
拾い出しとは現場の施工図を使って、必要なコンクリートの形状はどんなものか
長さや大きさはどんなものかを数えて立体に起案する作業です。
この起案を基本にコンクリートを流し込む型枠がどのくらいの数が必要なのかわかります。
施工図はつまり図解のようなものですね。
慣れないうちは施工図がただの平面図にしか見えないですが
作業に慣れている職人の技にかかれば、平面図を図解として読み解き
立体へ想像をしながら必要な型枠の資材数なども計算していきます。
どんなに大きな橋などの公共工事も
こうした平面な図解から起こしていくと思うと大変ユニークな作業です。
図解には施工図と加工図がある
単なる平面な図解に見えても、実は型枠工事に使う図面には2つの種類があります。
1つは「施工図」と呼ばれるもの、もう1つは「加工図」と呼ばれるものです。
ではこの2つの図面にはどのような違いがあるでしょうか。
1.施工図とは
施工図とは現場全体の施工がどのように行われるか記された図解です。
いわゆる設計図と言っても良いでしょう。
建物や構造物がどんな形になるのか、具体的に平面な施工図として書かれており
縮小させた図面に起案されています。施工図は電気工事などの際に使われる製作図とは異なります。
2.加工図とは
1で説明をした施工図を基に、加工図を起案します。
加工図とは必要な型枠の資材数を数えるために作られる図解です。
加工図で計算できたら資材を発注し、型枠に必要な板を加工する作業に入ります。
住宅建設の現場で説明をすると、全体の家の設計は施工図
必要なコンクリート箇所を計算して型枠を作る際に必要なのは加工図です。
両者は似て非なるものなのです。
コンクリートの強度はどのように計算しているのか
型枠工事が必要になる、ということは
コンクリートの優れた強度を使って建設をしたい、ということを意味します。
つまりコンクリートの強度が必要な構造物を建てるため、強度を計算しておく必要があります。
型枠工事には構造計算が不可欠であり
鉛直荷重やコンクリートが固まった際の圧力などを踏まえながら検討します。
液状であるフレッシュコンクリートの状態から冷えて固まる際には
コンクリートが膨張をするため、型枠に強い側圧がかかるからです。
実際には大変複雑な計算が行われているのですが、専用のソフトを使って計算するので安心です。
目安としては、型枠の材料について変形量と呼ばれる目安が数ミリの範囲以内で収まるように計算を行います。
つまり、型枠は数センチの違いがあると計算が狂ってしまうのです。
わずかな狂いも起きないように、計算から工事の完了まで緻密な作業がいかに大切かわかりますね。
型枠工事の大切さとは
型枠工事は冒頭にも解説のとおり、建設現場で欠かせない工事ですが
非常に緻密な計算で図解から起案を行い、型枠の作成から打設、解体までを完遂させる必要があります。
こうした一連の工事は全て「人の手」で行う必要があります。
人為ミスはどんな現場でも起こり得るものであるからこそ
絶対に狂いが起きないように細心の注意を払いながら工事を行う必要があるのです。
つまり、型枠工事の大切さは人のミスをいかに減らすか、という点が挙げられます。
ではミスのない型枠工事を行うにはどうするべきなのでしょうか。
図解で型枠工事を理解する能力を磨く
型枠工事は決して単純な作業ではないため
施工図や加工図といった平面な図解を読み解く必要があります。
基礎の部分である計算や拾い出しにミスがあると、現場作業が立ち行かなくなってしまいます。
高いクオリティの型枠工事を実施するためには、机上の知識もしっかりと身に付けることが重要です。
型枠作りのノウハウを知る
型枠職人を目指す道は険しい、とも言われています。
職人は10年以上のキャリアをもってやっと一人前とも言われる世界です。
最近では合板を使用した型枠工事も主流ですが、別の素材を用いて型枠を作ることもあります。
素材に関する知識も蓄えた後に施工の経験を積んでいく必要があり
現場経験を通してノウハウを知ることが大切です。
型枠大工の技能士を目指す
型枠工事の仕事は職人気質な世界ですが、実はしっかりと資格もあります。
型枠施工技能士の資格は特別教育後に目指すべき道の1つです。
技能講習と合わせて国家資格である型枠施工技能士を取得すると
キャリアアップはもちろんのこと安全知識・図解の理解能力や技術を有した職人に成長します。
安全な現場工事のためにも資格の取得も大切です。
まとめ
今回は型枠工事の図解について解説を行いました。
奥深い型枠工事の世界に関心を持っていただけましたでしょうか。
型枠工事の大切さは現場を経験するごとに身に付くものですが
それだけではなく資格の取得や初期の段階の特別教育も重要です。
初心者でもケガもミスもない工事を目指すことが型枠工事の至上命題と言えるでしょう。
熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。
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