型枠工事の安全対策!作業時注意したいポイントや予測される労災
型枠工事では建物の仕上がりに大きな影響を与える重要な工程が少なくありません。
また、一度施工するとやり直しのきかない作業も多くあります。
このような工事ではあるものの、危険と隣り合わせであり、十分な安全対策が求められます。
そこで今回は、型枠工事の安全対策をテーマに工事で注意したいポイントや予測される労災についてまとめました。
型枠工事で注意すべきポイント
型枠工事で安全対策として注意すべきポイントを把握しておくことが重要です。
このポイントとして挙げられるのが、次のポイントです。
・管理基準との整合性
・各種金具の適切な運用
・必要場所に角締めが行われているか
・目違いの有無をチェック
・墨に合わせた施工
・材料が適正かどうか
管理基準との整合性
管理基準とは、危険要因を管理するうえで許容できるかどうかの限界です。
組み立てられた型枠が正確に施工されているかを確認します。
この施工がきちんと行われていないと、コンクリートを打設した際に危険が生じる恐れがあるからです。
各種金具の適切な運用
各種金具の適切な運用がされているかを確認します。
具体的には次のようなものが挙げられます。
・主要な部分の鋼材やパイプサポートには、規格品または規程の物が使用されているか
・鋼材がボルト、クランプ等を用いて緊結されているか
・敷砂・敷板の使用、コンクリート基礎の打設、杭の打込み、根がらみの取付けの措置がされているか
・鋼管支柱は、高さ2m以内ごとに水平つなぎを2方向に設けられているか。
・パイプサポートは2本以内で継がれているか。
・鋼管枠と鋼管枠との間には、交差筋交いを設けられているか。
・パイプサポートを継いで用いるときは、4個以上のボルトまたは専用の金具が用いられているか。
・フォームタイ、締め付け金具に緩み・締め忘れがないか
こういった部分をチェックしておくことが重要です。
必要場所に角締めが行われているか
角締め(かどじめ)とは、二つの壁が外向きに出あってできる角の部分の型枠を補強することです。
この部分は、コンクリートの打設時に急激な圧力がかかりやすいため、十分に補強しておくことが求められます。
チェーンやワイヤーを引っ張る際に用いるターンバックルなどを使用して十分締め上げます。
これらの作業は、コンクリートの流出などの危険を防止する安全対策です。
目違いの有無をチェック
目違いとは、二つの面に食い違い(ずれ)が生じることです。
わずかなずれによって、工事が失敗になるだけでなく、修正できるものであっても、引っかかりやつまづきなどを起こしてしまうため、危険です。
コンクリート打設前に目違いをなくしておきましょう。
墨に合わせた施工
墨とは墨引きしたラインを言います。
このラインに対して正確に施工することで、設計通りの型枠が組み立てられるのです。
言い方を変えると、墨に合わせた施工がされていないと、正確な建設ができないだけでなく、コンクリート打設時に予想外の側圧がかかって、危険な状態になります。
材料が適正かどうか
材料が適正かどうかもチェックしておきましょう。
具体的には次のようなものが挙げられます。
・セパレーターの種類・本数・間隔は正確か。
・著しい損傷、変形または腐食があるもの(それらは安全対策として使用禁止)が混ざっていないか。
・浅木・バタ材(型枠を支持する三寸角の木材、端太)の大きさ・本数・配列は正確か。
これらのチェックをすることも安全対策です。
型枠工事で知っておきたい労働災害のリスク
型枠工事は、冒頭でも触れたように危険な工事です。
そのようなリスクを回避する安全対策として次のような労働災害のパターンを知っておくことも重要です。
・解体作業時の安全対策
・天候によっては作業を中止する
・工具の適正な使用
・部材の安全な管理
解体作業時の安全対策
解体作業時の安全対策が重要です。
主に発生する危険性があるのは墜落、落下、型枠の倒壊です。
墜落は、足場や脚立から落ちることで、大けがや死亡などの危険性を伴います。
そのため、足場の安全対策として手すりや命綱、ハーネスの装着などが求められます。
落下は解体材や横架材の落下です。
落下物が発生しないように足場のネットなどで安全対策をする必要もあります。
また、材料、工具の吊り上げ、吊り下げには吊り網、吊り袋を使用することも重要です。
解体時は型枠の倒壊なども起こりうるので、解体する順番をあらかじめ想定して正確に施工していくことも求められます。
天候によっては作業を中止する
天候によっては作業を中止することも重要です。
強風、大雨等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるため、作業を中止しましょう。
無理に作業をすると、部材の落下や破損、作業員の墜落などの労働災害が発生する恐れもあります。
工具の適正な使用
工具の適正な使用も求められます。
あらかじめ工具類を整備し、くぎ打ち機の誤射やドリルによる手首の負傷、のこぎりの切創といったことが起きないように対策しておくことです。
墨糸が切れて目や顔を負傷してしまうこともあるため、糸の状態もチェックします。
釘抜きも釘も飛ぶため注意が必要です。
部材の安全な管理
部材の安全な管理も励行しましょう。
パネルの荷崩れや解体材・横架材の落下などが起こらないようにします。
また、作業中は、通行人など第三者災害のないよう周囲の安全を意識し、必要のない人員は作業している場所に侵入させないような対策を立てることも重要です。
このようにさまざまな対策を行って部材の安全な管理を徹底することも重要な安全対策といえるでしょう。
まとめ
型枠工事はさまざまな建設工事で必要な工事の一つです。
一方で、危険とも隣り合わせのため型枠工事の安全対策が求められることも事実です。
今回は、作業中に労働災害が起こらないようにするための注意点を中心に安全対策を紹介しました。
もし、型枠工事業者と共同で作業に当たる、あるいはサポートをする際は、紹介した点を意識して安全対策を立てるようにしましょう。
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