型枠工事の手順を知りたい!工事の基本と注意点を詳しく紹介
建物や構造物を支える大切なコンクリートは、型枠工事で作られています。
型枠大工と呼ばれる職人たちが丁寧に作業を行い
精密な型枠に沿ったコンクリート構造物を作り上げるのです。
では、型枠工事の手順とはいったいどのようなものでしょうか。
今回の記事では工事の基本と大工たちの仕事も踏まえて解説します。
型枠工事とは?
最初に「型枠工事」について簡単に説明します。
型枠工事は住宅の基礎、鉄橋やトンネルなどの公共物
マンションなど様々な場面で必要とされるコンクリートの生成工事です。
コンクリートを運搬するミキサー車を見たことがあるとお分かりかと存じますが
コンクリートはドロドロとした液状です。
このコンクリートを耐震にも強く立派な強度の建材に仕上げるには
計算された型枠内に流し込み、固めてから使用する必要があります。
型枠工事はこの型枠作り~完成までを施工する工事です。
型枠工事の手順とは?
では型枠工事の手順とはいったいどのようなものでしょうか。
施工に関する基本的な流れについて紹介します。
1.型枠を拾い出す作業
まず1つ目の作業は型枠を拾い出す作業です。
業界では簡潔に「拾い出し」の名称で呼ばれています。
拾い出しは所謂型枠工事の設計図作りのため、工事現場に直接出向くのではなく
パソコンで精密に計算を行い、必要な資材数を計算する作業です。
柱や床の数などを丁寧に抽出し、必要な建材を発注します。
2.型枠に必要な建材の加工
建材の発注が終わったら、ベニア板などを必要な形状にするために切り出したり
組立を行ったりと型枠作りの準備に入ります。
拾い出した設計図を基に精密に建材を切断し
工程にトラブルが起きないように集中して作業を行う必要があります。
3.搬入
型枠が完成したら実際に必要となる現場への搬入作業を行います。
大切な建材ですから傷や破損が生じないように丁寧に搬入します。
4. 墨出し
型枠工事の特徴の1つに「墨出し」という工程があります。
現場で必要な箇所に印をつけていく作業です。
作成した設計図に基づいて図面に基づき測量器具で精密に印をつけます。
型枠の柱などの位置を立てる場所を決める作業です。
5.型枠の完成作業
墨出しが終わったら次はいよいよ型枠の完成です。
コンクリートを現場で流し込むための型枠組立作業をおこないます。
職人のテクニックが必要な作業であり、わずかなズレも生じないように慎重に組み立てていきます。
手順に誤りがあるとコンクリートの流し込みが失敗してしまうので
手順を守り丁寧な作業が求められます。型枠大工の重要な作業の1つです。
6.流し込みと解体
型枠が無事に完成したらコンクリートの流し込み作業を行います。
流し込み作業は外部のコンクリート業者が行い、打設作業と呼ばれる工事を行っています。
型枠大工たちは型枠に問題が無いか確認に立ち会います。
流し込みが終わってコンクリートが固まったら、型枠全般を解体して終了です。
このような手順で型枠工事が行われています。
型枠工事の完了後は別の工程に移るために現場を引き継ぎます。
一般住宅の基礎程度の工事なら手順は同じでも工期は短いですが
大型のアパートやマンションの型枠工事は必要な建材数も多く
大規模な型枠の作成が必要なため時間を要します。
もちろん、橋や大型の病院や公共施設の型枠工事はさらに時間がかかっています。
コンクリートの柱を1つ作るだけでもこのような精密な手順があることをぜひ知ってください。
型枠の手順を知り尽くす型枠大工とは
型枠工事の現場で活躍する職人は「型枠大工」の名称で愛されています。
型枠の手順を知り尽くす専門家である型枠大工は
こうした一連の施工についてどのように関わっているのでしょうか。
この項では型枠大工について触れていきます。
型枠大工の仕事とは
型枠工事の中で主に組立に関わる職人を型枠大工と呼びます。
コンクリートの建物を作るなら、なくてはならない職人です。
優れた建築家が居ても優れた型枠大工が居なければ世の中に素敵な建物は生まれません。
まさにプロフェッショナルな腕が必要とされる仕事です。
型枠を立てる際には骨組みなども考慮しながら非常に精密に行う必要があり
細かな手作業がお好きな方に向いている仕事です。
外作業で精密な手順を一つ一つ行う必要があり大変な作業ではありますが
完成品を目の当たりにした時に感じるやりがいは大きいものです。
型枠工事を取り扱う企業の多くは「見習い」と呼ばれるところから始まります。
修行を行いながらスキルの上達を目指すのです。
型枠の解体に関わる大工も
型枠大工とは別に、型枠解体工という仕事もあります。
こちらは手順でも解説したようにコンクリート打設が完了した後に
型枠を解体する作業を行う大工です。
アパートやマンションなどの型枠工事は次の工期の日程も詰まっているので
急いで型枠を解体する必要があります。
そのため解体を専門とする作業者も必要なのです。
解体をメインに扱う方は型枠解体工と呼ばれており
現場における解体と資材の撤去、清掃作業に従事しています。
型枠工事を扱う大きな企業ですと型枠大工も解体工もいずれも募集していることがあります。
型枠工事はなぜ手順が大切なのか
型枠工事は傍から見るとダイナミックな建設現場に見えます。
しかし拾い出しから解体まで、非常に緻密な工事が繰り返されています。
もしもわずかなズレがあり、型枠が打設作業中に壊れてしまったらどうなるでしょうか。
液状のコンクリートが流出し、現場は大変な災害となってしまいます。
そこで、設計図通りに完成させるためにも手順を疎かにすることは避けねばならないのです。
大切な職人、建材、そして依頼者の現場を守るためにも
型枠工事の手順は慣れた職人こそ遵守を心掛けましょう。
まとめ
この記事では型枠工事の手順を中心に紹介しました。
現場でテキパキと型枠を組み立てていく型枠大工たちは、実は緻密な手順に沿って活躍しています。
労災を防ぎ次の工程へ万全の状態で引き渡すためにも
日頃から丁寧に手順を守り作業を行う必要があるのです。
熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。
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