ー型枠のコンクリート打設で失敗しないための基礎知識と現場ポイントー

型枠のコンクリート打設とは
型枠のコンクリート打設とは、建物や構造物の形を決める型枠の中に生コンを流し込み、固めていく工程のことです。柱や梁、壁、スラブなど、鉄筋コンクリート造の多くの部分で行われる作業であり、仕上がり次第で強度や耐久性、見た目の美しさまで左右されます。現場では当たり前のように行われていますが、準備不足や手順ミスがあると大きな不具合につながるため、基本を押さえた丁寧な施工が欠かせません。
型枠のコンクリート打設の基本手順
型枠のコンクリート打設をスムーズに進めるには、段取り良く準備を整え、流れをイメージしながら作業を進めることが大切です。ここでは一般的な手順を押さえながら、現場で気を付けたいポイントを整理していきます。初心者の方でも全体像をつかめるよう、打設前・打設中・打設後に分けてチェックしてみましょう。
打設前の準備
打設前には、まず型枠と鉄筋の状態をしっかり確認します。型枠の寸法や通りが設計図通りになっているか、締め付け金具や支保工に緩みがないか、目地や隙間がないかを事前にチェックしておくことが重要です。また、鉄筋のかぶり厚さや定着長さが確保されているか、スペーサーブロックが適切に配置されているかも見落とせないポイントです。
さらに、コンクリートの配合やスランプ、打設量を事前に確認し、ポンプ車やバケットなど使用する機械の配置経路も打合せしておきます。打設開始時間や休憩のタイミング、人数配置などを共有しておくことで、現場の混乱を防ぎ、品質と安全性を確保しやすくなります。
打設中のポイント
打設中は、コンクリートが分離しないように注意しながら、なるべく短い落下距離で流し込むことが大切です。高い位置から一気に落とすと、粗骨材とモルタルが分かれてしまい、ジャンカや強度不足の原因になります。ホースの先端を型枠の中で適度に移動させ、偏りなく充填されるよう意識しましょう。
同時に、バイブレーターの使い方にも注意が必要です。挿入間隔はおおむね40センチ程度を目安にし、型枠や鉄筋に強く当てすぎないようにします。過度な振動は型枠の変形を招いたり、鉄筋の位置ズレを起こす恐れがあります。コンクリート表面にモルタルが浮き上がり、気泡が抜けたことを確認しながら、リズム良く作業を進めると仕上がりも安定しやすくなります。
打設後の養生
打設が完了したあとは、仕上がりを左右する養生の工程があります。打ち終わった直後は振動や衝撃に弱いため、型枠や支保工に不用意に触れたり、上を歩いたりしないよう注意が必要です。表面の仕上げが終わったら、乾燥を防ぐために散水やシート養生を行い、コンクリート内部の水分が適切に保たれるよう管理します。
夏場の高温時や風の強い日は、急激な乾燥によるひび割れが発生しやすくなります。冬場の低温時には、凍結による強度不足にも注意が必要です。気温や天候に合わせた養生期間を確保し、所定の強度が出るまで焦らず管理することが、型枠のコンクリート打設を成功させる大きなポイントになります。
型枠コンクリート打設でよくある失敗と対策
どれだけ段取りをしても、現場では思わぬトラブルが起こることがあります。特に型枠のコンクリート打設では、ジャンカや気泡、型枠の変形や漏れといった不具合が代表的です。
ジャンカ・気泡の発生
ジャンカとは、コンクリート内に粗骨材が集まり、空隙ができてしまう現象を指します。主な原因は、コンクリートを高所から一気に流し込んだり、バイブレーターによる締め固め不足が起こったりすることです。また、型枠の隅部や鉄筋が密集している部分では、コンクリートが回り込みにくく、空洞が残りやすくなります。
対策としては、落下高さを抑えながら少しずつ流し込むこと、ホース先端をこまめに移動させて偏りを防ぐことが挙げられます。バイブレーターは深い位置から徐々に引き上げ、上下方向に振動を伝えるイメージで使用すると効果的です。型枠の隅や鉄筋の裏側には特に注意を払いながら、目視と感覚の両方で充填状況を確認していきましょう。
型枠の変形・漏れ
型枠の変形やコンクリート漏れは、仕上がりの寸法精度や見た目に影響するトラブルです。原因として多いのは、型枠の締め付け不足や支保工の剛性不足、打設速度が速すぎることなどが挙げられます。高さのある壁や柱では、コンクリートの側圧が強くなるため、事前の補強計画が重要です。
対策として、打設前の段階で型枠の緊結金具やサポートの配置を再確認し、必要に応じて補強を追加します。打設時には一気に高さを上げるのではなく、ある程度の高さごとに層状に打ち上げ、型枠にかかる負荷を分散させることも有効です。もし打設途中で漏れを発見した場合は、その場で止水材やモルタルを使って早めに処置し、被害の拡大を防ぎましょう。
型枠コンクリート打設を成功させるチェックポイント
型枠のコンクリート打設を安定して成功させるためには、技術的な知識だけでなく、現場全体を見渡す管理の力も欠かせません。最後に、日々の施工で意識しておきたいチェックポイントを整理し、品質と安全性の両立につなげていきましょう。
現場管理のポイント
まず大切なのは、打設当日の流れを全員で共有しておくことです。コンクリート車の到着時間、ポンプ車の位置、打設を担当する人員の配置、バイブレーターやスコップなどの道具の準備状況を、事前の打合せで確認しておきます。
また、現場監督やリーダーは、打設中もこまめに型枠や支保工の状態を見回り、変形や漏れの兆候がないかをチェックします。コンクリートの温度やスランプの変化にも注意し、必要に応じて打設速度の調整や追加指示を行うことで、安定した品質管理が可能になります。
品質確保のためのコミュニケーション
型枠のコンクリート打設は、多くの職種や協力会社が関わるチーム作業です。そのため、コミュニケーションが不足すると、行き違いからトラブルにつながることも少なくありません。図面や打合せ内容を共有し、気になる点があれば遠慮せず確認し合える雰囲気づくりが大切です。
特に、打設開始前の「最終確認の時間」を設けることは有効です。このタイミングで、型枠・鉄筋・設備配管の状況、開口部やスリーブの位置、打設ルートなどを全員で確認しておくと、打設中に慌てて修正する場面が減り、結果として品質と安全性の向上につながります。
まとめ
型枠のコンクリート打設は、鉄筋コンクリート造の品質を左右する重要な工程です。型枠や鉄筋の事前チェック、コンクリートの性状確認、打設中の適切な締め固め、そして打設後の丁寧な養生まで、一つひとつの工程を確実に行うことで、長く安心して使える構造物に仕上げることができます。
また、よくあるトラブルであるジャンカや気泡、型枠の変形や漏れは、事前の計画と現場でのこまめな確認によって大きく減らすことができます。現場全体で情報を共有し、チームとして施工に取り組む姿勢を大切にすることで、型枠のコンクリート打設はより安全で確実なものになります。現場ごとの条件に合わせた工夫も意識していきましょう。
熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。
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