「鉄筋コンクリートを作る型枠工事には、どんな種類があるの?」
住宅や橋梁など、多くの建築物がコンクリートを使って建てられています。
しかし、始めからコンクリートが成型出来ているわけではありません。
設計どおりの形にコンクリートを仕上げるには「型枠工事」が必要になります。
では、大切な成型作業である型枠工事には、どんな種類があるのでしょうか。
建物を作る型枠工事の種類とは
建物を作る上で無くてはならない作業である「型枠工事」は、耐震にも影響しており、非常に重要な工事です。
木造の住宅でも多くの基礎工事にはコンクリートが使用されているので、
一般住宅の建設にも型枠工事が日常的に行われています。建築の現場ではほぼ行われている工事なのです。
専門性も高い作業なので、型枠大工がメインとなって施工を行っています。
重要な基礎を作る型枠工事には、次の3つの種類があります。
システム型枠とは
型枠工事の中で「システム型枠」とは、短時間で施工が出来るタイプの工事です。
何度も転用できる型枠で、特殊な形状の設計が不要な場面で行われています。
例えば、橋梁工事では同じ型枠のコンクリートが何本も必要になるので、システム型枠工事で量産を行います。
建て込みも簡単な工事なので、量産と工期の短期化が求められる現場で活用されています。
特殊形状型枠とは
「特殊形状型枠」とはその名前の通り、特殊な形状に加工が必要な型枠工事です。
システム型枠とは異なり、芸術性が高いコンクリートの形状や複雑なデザインで
作る公共工事の現場などで行われている種類の工事です。完成のイメージが複雑な場合が多く、
工期に時間がかかることもあります。要求されるデザインが高度な場合も多く、
柱の設計とは異なりアーチタイプやコンクリートの質感も管理します。型枠大工の技量が求められる工事です。
化粧打ち放し型枠とは
「化粧打ち放し型枠」とは、コンクリートらしい美しさを生かした型枠工事です。
コンクリートの表面に仕上げは行わない種類の工事なので、塗装が要らないというメリットもあります。
素地仕上げをする工事ですが、型枠大工にとっては表面の美しさや強度の確認など、技術力の差が案外でやすい工事です。
シンプルな型枠ですが、光沢のあるもの、マットな質感のものなど様々な種類があり、奥深い型枠工事です。
型枠工事はどのような作業で施工されるの?
型枠工事には用途やイメージ併せて3つの種類がありますが、
実際の現場ではどのような作業で施工されているのでしょうか。型枠工事はコンクリートとの戦いです。
一度誤って固まってしまうと、修正ができない作業の上、ミリ単位の誤差も許されません。
長期間建物を支え続ける型枠工事には7つの段階があります。
拾い出し作業とは
拾い出しは施工図から必要な資材を「拾い出す」作業です。
設計のイメージが叩き込まれた施工図を立体的にとらえ、必要資材の発注や工期の確認、
求められる工法の検討などを行います。
拾い出し作業はスタートライン となる種類の工事です。施工図から加工図を起こし、次の作業へ入ります。
加工作業とは
加工図が出来上がったら、加工剤と呼ばれる資材の作成に入ります。
金物やベニヤ板などを使って、型枠用に加工する作業で、次に墨出し作業へ移行します。
墨出し作業とは
墨出し、とは所謂マークを付けるような作業です。
型枠を実際に現場でどのあたりに設置し、方向はどうするのかを決めてマークを付けていきます。
現場で立体的なイメージを考えながら、寸分のズレも無いように位置を確認します。
墨ツボと呼ばれるものを使用して位置をマークしていくので墨出しと呼ばれています。
施工の土台作りともいえる作業なので、高度な技術が必要な作業です。
建て込み作業とは
墨出し作業でマークをした箇所に、パネルなどを設置し、実際の建物の形を起こします。
精度が重要なため、垂直や水平を何度も計測し、ずれが生じないように建て込みを行います。
型枠締め付け作業とは
コンクリートの流し込みに備え、建て込み作業で設置した型枠を締め付けて固める作業です。
コンクリートが流し込まれると内部から圧がかかるので、しっかりと締め付けて破損や歪みが発生しないようにします。
ここがゆるい作業になってしまうと、型枠の強度に影響し、
次の打設の施工時に失敗を招いてしまうので、慎重に行う必要があります。
打設とは
打設作業、打設とも呼ばれる工程で、コンクリートを実際に型枠の中に流す作業です。
ここからは時間との勝負で、スピーディに作業を行う必要があります。
型枠の破損やずれが起きないように、コンクリート業者と型枠大工が慎重に工程を進めていきます。
型枠工事の完成が見え始めるクライマックスの作業です。
型枠の解体とは
コンクリートを打設によって流し込んだら、コンクリートがしっかりと固まるのを待ちます。
強度が確保出来たら次の工事に入るので、型枠を解体し、型枠工事は完了です。
この解体も重要で、次の工事のためにスピーディな撤去が必要です。
以上の7つの施工を順番に行うことで、型枠工事は完了します。
大量に橋梁を作る場合は打設の作業を繰り返していくので、多くのコンクリートを使用します。
型枠工事は非常に難易度が高い工事ですが、大切な建物の礎として残るやりがいのある工事です。
地震大国である日本において、コンクリートの素晴らしい強度はますます需要が拡大しており、
今後も型枠工事は多くの現場で求められるでしょう。
型枠工事の現場では様々な資格が必要で、多くの型枠大工は資格を所有しています。
例えば「基幹技能士」は、型枠工事の工程を指導する資格で、工事全体への知識求められます。
施工のリーダーとして活躍できる仕事です。
国家資格として確固たる地位のある「1級型枠施工技能士」は型枠工事に使用する資材の知識、
施工計画を立てる能力や安全知識への理解などが求められます。実技の試験も行われており、
実際の型枠工事の施工技術も試験で問われています。
型枠工事の大工に精密さが求められており、一人前になるには約10年、15年程月日も必要です。
熊本県の型枠工事は有限会社有働建設工業にご相談下さい。
会社名:有限会社有働建設工業
住所:〒861-8002 熊本県熊本市北区弓削3-21-10
TEL:096-338-0351
FAX:096-243-0031
営業時間:8:00~17:00 定休日:日曜日
業務内容:型枠工事