ー型枠工事の主な部材まとめ!規格に基づいた選定基準や仕入れ先も紹介ー
型枠工事とは、木材やべニア板などを加工してコンクリートを流し込むための骨組みをつくる工事のことです。特にコンクリートを使って建てる「鉄筋コンクリート造」の建物では、重要な工程といえます。
精巧な骨組みを作るためには、さまざまな部材が必要です。とはいえ、馴染みがない方にとっては、下記のように疑問があることでしょう。
・型枠を作るには、どのような部材が必要?
・どのような部材でも使って良いのかな?
・どこで仕入れるのが安全?
そこで今回は、型枠工事で使う部材や仕入れ先を紹介します。また、適切な材料を選ぶ基準についても解説するので、個人の方でも質の高い型枠が作れるようになるでしょう。
DIYで型枠を作りたい方や型枠大工に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください!
型枠工事で使う主な部材
型枠工事で使う主な部材は、下記のとおりです。
・せき板
・セパレーター
・パイプサポート
これから、それぞれの特徴や使い方を紹介します。また、個人の方でも適切な部材を選べるようになるために、それぞれの選び方も解説します。必要なシーンで使えるようにするためにも、それぞれの違いをチェックしておきましょう!
せき板
せき板とは、コンクリートを流し込む骨組みとして使う板材のことです。鉄筋コンクリート造の柱や梁を作るために、せき板で四角形の枠を作ります。
せき板の厚さは、12ミリのものが一般的です。12ミリのせき板が標準で使われている理由は「合板の日本農林規格」にて、「12ミリ以上・15ミリ未満」のものを使うように指定されているからです。
また、せき板には品質基準もあります。せき板の品質は、表面のザラザラやデコボコ具合によってA~Dに分けられます。Aがもっとも高品質であることを示し、一部の項目では「A」のせき板を使用するように指定されています。
厚さや品質以外にも、「ホルムアルデヒド放散量」や「耐アルカリ性」などの基準が細かく指定されているので、個人の方が仕入れる場合には日本農林規格をしっかりチェックするようにしましょう!
なお、せき板に関する情報は、『型枠工事の重要部材!せき板とはどのような型枠の部材なの?』で詳しく解説しています。
セパレーター
セパレーターとは、向かい合う型枠同士を一定幅に分ける円筒形の金属部品です。セパレーターの種類はさまざまで、コンクリート両面の打ち放しに使われる「B型」や基礎部分に使う「C型」などが挙げられます。
セパレーターを選ぶ際には、「引張強度」が十分かどうかを必ずチェックしましょう。強度が不十分な場合には、コンクリートを型枠へ流し込む際に、型枠が変形してしまうケースがあります。セパレーターの引張強度は、日本建築学会が出した「型枠の設計・施工指針」で挙げられている下記の基準を参考にすると良いでしょう。
【規格サイズが「2分5厘」のセパレーター】
最大引張強度:20以上kN・許容引張強度:14kN以上
【規格サイズが「3分」のセパレーター】
最大引張強度:30以上kN・許容引張強度:21kN以上
セパレーターの引張強度は、各販売会社における独自の実験結果で後悔されている場合があります。
なお、セパレーターの種類の違いについては、『型枠工事の重要な器具・セパレーターとは?種類や使い方を紹介』をチェックしてみてくださいね!
パイプサポート
パイプサポートとは、型枠へ流し込んだコンクリートが固まり終わるまで支えるための部材です。5~7尺のパイプサポートが、現場でよく使われます。
また、パイプサポートは「仮設工業会」が定める「許容支持力」を満たしているものを使う必要があります。パイプサポートの支持力が低いと、大きなケガやトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。パイプサポートの高さ別の許容支持力は、下記のとおりです。
【連係なし(上端:木材・下端:仕上げコンクリート)】
・2m以下:19.6kN
・2~2.5m以下:18.6kN
・2.5~3m以下:16.6kN
【連係あり】
19.6kN
パイプサポートの「連係」とは、「労働安全規則」に基づいて水平つなぎを緊結金具で取り付けて、パイプサポート全体が高くなるようにつなぎ合わせることを指します。連系でしっかりと強度が担保できる場合には、パイプサポート全体の高さに関係なく、一定の許容支持力です。
なお、パイプサポートを使う際の注意点は、『型枠工事で活躍するパイプサポートとは?その種類や注意点を解説』で詳しく解説しています。
型枠工事の部材を仕入れる方法
型枠工事の部材は、建材メーカーや建材商社から購入する方法が一般的です。建材商社などでは型枠材用のカタログを提供しているため、カタログのなかから必要な部材を注文できます。
もちろん、専門のメーカー・商材を経由をすることなく、通販サイトでも購入することも可能です。そのためDIYなどで土間コンクリートや花壇を作りたい方のなかには、通販サイトを検討している方も多いでしょう。
個人の方で通販サイトから型枠材を仕入れる場合には、品質や厚さ、曲がり具合などが日本農林規格で指定されている内容を満たしているかどうかをチェックすることをおすすめします。規格外の型枠材では、うまく型枠を形成することができず、コンクリートの流し込み作業で失敗する可能性があるからです。
なお、個人の方で型枠材を仕入れる場合には、型枠工事のプロに相談するのもおすすめです。DIYで型枠を作る場合には、プロから適切な部材の選び方を教えてもらいましょう!
まとめ
型枠工事では、適切な型枠を成型するために、下記のようにさまざまな部材を使う必要があります。
・せき板:コンクリートを流し込む用の骨組みをつくる板材
・セパレーター:型枠の幅を決める金属製の部品
・パイプサポート:コンクリートを流し込んだ型枠を支えるための部材
それぞれは、建材メーカーや商社、通販サイトで取り扱われています。特に通販サイトで購入する場合には、それぞれの品質や強度基準を満たすかどうかのチェックが重要です。DIYで型枠をつくる場合には、適切な型枠材かどうかを専門の業者に相談することをおすすめします。
「有限会社有働建設工業」は、熊本県内を中心に型枠工事を試行する会社です。創業以来、暮らしに欠かせない橋の工事やマンションの工事など、幅広い施工実績を積んできました。そのため型枠材に関する疑問にも、的確に回答することが可能です。
また、型枠大工として一緒に働く仲間を募集しています!他業種から型枠大工になった職人や20年以上型枠大工として働くベテラン職人など、さまざまな職人が在籍しています。面倒見が良い職人が多くアットホームな職場です。型枠大工に興味がある方は、積極的にお問い合わせください!
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